警察官を退職する代表的な理由:うつ病になる原因3パターン

近年、うつ病を理由に退職する警察官が増加しています。うつ病と診断される前のうつ病予備軍は、さらに多いでしょう。

実は、警察官がうつ病になりやすいのは、警察官に固有の事情があるのです。警察官の仕事内容は一般の人にあまり知られていませんから、周囲の不理解もうつ病を助長させる一因かもしれません。

この記事では、警察官がうつ病になって退職する代表的な理由をご紹介します。

警察官の退職理由①|激務

警察官は、公務員のなかで最も激務な職業の一つです。勤務体系に男女の差はありませんから、体力の劣る女性にとっては厳しい職場と言えます。

24時間の交代勤務

警察組織には、地域警察部門、生活安全部門、交通部門など、24時間体制の部門があります。これらの部門に配属されると、日勤と夜勤を交互に行う不規則なシフトになります。

また、事件・事故が発生すると、交代時間になっても仕事が終わらないことも少なくありません。そのため、拘束時間が非常に長くなることが多いです。

泊まり込みでの捜査

刑事部門は基本的に日勤ですが、ひとたび事件が発生すると、事件が解決するまで泊まり込みで捜査することもあるようです。

そのため、家事・育児をしながら刑事部門で働くのはほぼ不可能と言わざるを得ません。また、女性が働きやすい環境が整いつつあるとはいえ、警察はまだまだ男社会ですから、女性には負担が大きいです。

危険を伴う仕事

警察官は、犯罪者を力で制圧することもありますし、抵抗されて怪我を負う危険もあります。そのため、極度の緊張状態で勤務することになりますから、精神的な負担が極めて大きい仕事なのです。

また、犯罪者を制圧するために、武道、逮捕術、その他の専門技能の訓練を積む必要がありますから、体力的にも負担が大きいと言えるでしょう。

警察官の退職理由②|特殊な人間関係

うつ病になる警察官の多くは、警察内での特殊な人間関係に悩んでいます。

厳格な階級制度

警察は、厳格な階級制度に基づく上意下達が徹底された組織です。命令系統を明確にする必要がある警察組織において、階級制度はとても重要な役割を果たしています。

しかし、上官からの厳しい叱責に耐えられずに、精神的に追い詰められる人がいるのです。

キャリアとノンキャリア

警察官は、国家公務員採用試験(総合職試験)に合格したキャリアと、都道府県の警察官採用試験に合格したノンキャリアに大きく区分されます。

キャリアは数年単位で各地を転々とし、幹部になるために必要な経験を積みます。また、キャリアは最初から管理職としてスタートしますから、年上のノンキャリアに指示を出す立場になるのです。

そのため、捜査経験が豊富なノンキャリアの警察官のなかには、現場を知らない若いキャリアに反発してしまう人もいると言います。

警察官の退職理由③|制約が多い

警察官は、一般の人が考えている以上に制約の多い仕事です。

管轄地域からの外出制限

警察官は、原則として勤務地に居住することが義務付けられています。そのため、単身赴任をせざるを得ない警察官も少なくありません。

また、帰省・旅行などで管轄地域の外に出る場合は、届け出が必要になります。なかには快く思わない上司もいますから、管轄地域の外に出るのを躊躇する人も多いです。

批判に晒されやすい

警察は、批判の的にされやすい組織と言えます。もちろん、不祥事が批判されるのは当然ですが、なかには理不尽な批判もあるでしょう。

そのため、必要以上に自分を律して生活するなかで、余裕がなくなってしまう警察官がいるようです。

警察官の退職事情まとめ

このように、警察官がうつ病になって退職する主な理由は、警察の特殊性に原因があります。

これらを理解せずに、「公務員を辞めるなんてもったいない」「我慢が足りない」などと言うと、余計に本人を追い詰めてしまう可能性がありますから、注意が必要です。

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